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クローズup PDホスピタル

2014年スマイル秋号
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。

香川県

香川県立中央病院

"透析療法の選択は人生の選択"チーム医療で患者さんの選択を支える。

今年3月、新築・移転した香川県立中央病院。最新設備のもと、県の基幹病院として「最適・最善・最新の医療」を提供し、県民と共に歩む病院を目指しています。 腎臓・膠原病内科は、医師5名、看護師は腎センター9名・病棟15名、臨床工学士3名、専任の薬剤師、栄養士が各1名と充実した体制で、保存期、透析の療法選択から導入期、維持期に至るまで、チームで治療に当たっています。

他院からの参加もある「ほじほじの会」

山﨑康司腎臓・膠原病内科部長(診療科長) 山﨑康司腎臓・膠原病内科部長(診療科長)

「慢性腎臓病に対する啓発、早期治療に加え、患者さんのニーズに合わせた多様な腎代替療法への対応に注力しています」と話すのは、腎臓・膠原病内科部長(診療科長)の山﨑康司先生。その一環として、腎臓病教室「ほじほじの会(保存期の腎臓を保持する会)を年3クール、計9回開催し、腎臓・膠原病内科に通う患者さんだけでなく、他科の患者さんへの啓発にも努めてきました。「看護師が中心になり、『腎臓に問題がある患者さんに、「ほじほじの会」への参加を勧めてください』と各科にお願いしています」。

医師、看護師、栄養士、薬剤師がそれぞれの立場から腎臓病と上手につきあう方法を、患者さんにわかりやすく説明するこの会の評判は、口コミで院外にも広がり、昨年の参加者は250名を超えるほどになっています。

患者さん自身が納得のいく療法選択を

「医療者が同じ言葉で患者さんと話すこと」を大切にしているという同院では、共通言語であるGFR値(糸球体濾過量。腎機能を表す数値)を道路標識に見立てた「腎臓ドライブナビマップ」を作成。患者さんに、GFR値によって、どのような検査や治療を行うかを知ってもらうように努めています。「突然『透析』と言われたら誰もが驚きますよね。また、『透析にならないようにがんばれ』も、よくないと思っています。がんばったけれど、透析になることもあります。ですから保存期から、透析も含めて、今後の見通しを知り、心づもりをしてもらうことが重要です」と山﨑先生。

透析が視野に入ってきた患者さんには、教育入院と療法選択のための入院を設けているほか、患者さんやご家族にカンファレンスに加わってもらうなど、時間をかけてゆっくり不安を解消していく取り組みが行われています。「外来で医師が治療法を説明するだけなら、30分もあれば終わります。しかし、それでは頭でわかっても気持ちがついていかず、透析導入後の精神的な落ち込みも大きなものとなります。私は、"透析療法の選択は人生の選択"と思っています。透析になってからの生活をイメージしてもらい、患者さん自身が納得できる選択をしていただきたい。それが導入後の良好な維持管理にもつながります」(山﨑先生)。

PDについては、『元気で前向き』な方が多い印象をお持ちという山﨑先生。「PDができる人にはぜひ、やらせてあげたいと思いますし、そのためにも、医療者がもっとPD患者さんと接してその良さを理解し、患者さんに説明することが必要」と話します。そして、PDを導入した患者さんに対しても、自分らしい元気な生活を送ってほしいと、チーム医療できめ細かなサポートが行われています。

腎センタースタッフの皆さん 腎センタースタッフの皆さん
病棟スタッフの皆さん 病棟スタッフの皆さん

地域全体で医療の質を高める

香川県の透析全体に占めるPDの割合は全国トップ。PDに熱心な医師が多く、「さぬきPDクラウド」という研究会もあり、若手医療者の育成、地域の連携を図っています。山﨑先生は「PDが、特別なものではなく、あたりまえの治療として、選択肢の一つとなっていることが大切です。そして、地域として質の高い医療を提供することが必要。サテライト医院との連携強化などに取り組んでいきたいですね」と話します。

今後の方向性については、「"もっと元気になる"がテーマ」と話す山﨑先生。現在、患者さんにより体力をつけてもらえるよう、個々の状態に応じた運動を取り入れることなどを検討しているとのこと。「患者さんに『PDにしてよかった』と思っていただけるように、私たちがサポートしていきます」との力強い言葉に、患者さんへの思いがにじんでいました。

病院データ

香川県立中央病院

香川県立中央病院

  • 〒760-8557
  • 高松市朝日町一丁目2番1号
  • 電話 087-811-3333
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