1. 腹膜透析(PD)情報サイト トップ
  2. 快適な腹膜透析(PD)ライフのための情報誌「スマイル」
  3. 巻頭特集
  4. PD患者さんのための旅行ガイド~準備をしっかり整えて、楽しい旅を実現しましょう!~

巻頭特集

2016年スマイル春号
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。

PD患者さんのための旅行ガイド
~準備をしっかり整えて、
楽しい旅を実現しましょう!~

「旅行に出かけてみたい」と思っていても、PDをしていることで不安を感じ、ためらっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、PD患者さんが楽しい旅を実現するためのさまざまなポイントについてご紹介していきます。

太田 康介 先生

独立行政法人 国立病院機構
岡山医療センター

太田 康介 先生
腎臓内科 医長

事前の準備を十分に行って、余裕をもったプランニングを

旅行はPD患者さんの生活にどのような影響を与えますか
日々、腹膜透析(PD)治療に前向きに取り組むためには、患者さんの心が元気であることが大切だと思います。旅行は日常の良い刺激になりますし、自分で計画して実行することで生活に自信も生まれます。PDをしていて旅行ができるのだろうかと思う方もいらっしゃるでしょうが、特に調子の悪いところがなく、日々のPDを安定して行えていれば基本的に問題ないと思います。ウォーキングなどを意識的に行って体力の維持を心がけておくといいでしょう。
旅行の計画を立てる際に、考えておくべきことを教えてください
一般の方と同様に、まず「どこへ」「誰と、どうやって行くか」を考え、そこにPDをどう組み込むか考えていくといいと思います。「どこにどうやって行くか」が決まったら、バッグ交換に適した場所があるかを必ず事前に確認しましょう。移動中に交換が必要な場合は、駅や周辺施設の医務室などを借りられることもあるので現地へ直接問い合わせてみてください。持ち物を準備する際には、チェックリストを用意して忘れ物を防ぐのに加え、キット類などは少し余分に持って行くと安心です。

また事前に主治医に相談すれば、旅行プランに合わせてPDの処方を変更できる場合もあります。当院でも、普段は夜間のAPDの方でも、旅行中だけCAPDに変更するなど、必要に応じて負担の少ない方法を提案しています。ほかにも緊急時の連絡先を調べたり、体調不良に備えて内服薬の処方を調整するなどの対応も可能です。旅行を考えたらまずは、主治医や病院スタッフに声をかけてください。
旅行中に気をつける点としては、どのようなことがありますか
旅行中、PD患者さんが最も気になるのがバッグ交換だと思います。事前に調べた交換場所で予定した時間に行うのが基本ですが、交通の乱れなどで予定通り到着できない場合もあります。そのような時は時間が少しずれても適切な場所で交換してください。体調が安定している方なら、多少の時間のずれはほぼ問題ありませんが、事前に主治医に相談しておくと安心です。不適切な場所で焦って交換するとかえってトラブルにつながります。またトラブルを防ぐためにも余裕をもったスケジュールを組みましょう。

このほかに、旅行中に注意したい点として食事と入浴、体調管理があります。食事は旅行の大きな楽しみの1つですが、一般の方でも旅先での食事は量が多くなりがちです。塩分、リン、水分などの摂り過ぎにつながる可能性がありますので、もったいないと思っても少し残すなど、体調をみながら工夫して楽しんでいただきたいと思います。入浴では、自宅と環境が異なるため、普段はオープン入浴の方も必ず入浴用パックを装着するようお勧めしています。体調管理としては、便秘気味になる方が多いので緩下剤をお持ちになると良いでしょう。また、体温と血圧は体調の目安になりますので、無理をしすぎないためにも、旅先でも毎日測っていただくと良いですね。

以上のような点に気を付けながら、あとは旅行を思い切り楽しんでください。PDは自己管理が必要な一方、さまざまなことに挑戦できるメリットがあります。PDのメリットを活かして、やりたいことに前向きに挑戦していただきたいと思います。旅行がそのきっかけになればいいですね。

病院データ

独立行政法人 国立病院機構 岡山医療センター

独立行政法人 国立病院機構
岡山医療センター

  • 〒701-1192
  • 岡山市北区田益1711-1
  • 電話 086-294-9911(代表)
ページトップ