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なんでも相談室

2013年スマイル秋号
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。

PDを始めて5年になります。1年ほど前から、高血圧の治療薬を飲み始めました。最初は1種類だけだったのが、徐々に増えて、3種類になりました。このまま服用していて大丈夫でしょうか?どうしてこんなことになったのでしょうか?

(48歳 女性 PD歴5年)

PDを導入してからも残腎機能が保たれている間は、体調も比較的良好で高血圧やむくみも目立ちませんが、徐々に透析量の低下や除水量の低下が起こりやすくなります。したがって、体液量過多の状態をきたしやすく、血管の動脈硬化の進行、女性ホルモンの低下など、血圧が上昇しやすい状況が生じてきます。
血圧を良好に保つには、まずは、食事、生活習慣の是正を行うことが重要です。食事における塩分制限(1日6g以内が目安です。)は、充分できていますでしょうか?
また、喫煙やストレスなどの要因を避けることも必要です。食事や生活習慣を是正しているにもかかわらず、血圧値が、診察室で130/80mmHgを超えているようであれば、残腎機能の保持や心血管合併症の予防の観点から、治療薬の服用が検討されます。ここで注意しなくてはならないのは、家庭での血圧(朝、晩の2回の測定が望ましいと思います。)が正常かどうかという点です。病院の診察室だけ高血圧で、家庭では正常血圧の方は、白衣高血圧といって、降圧治療を必要としない場合があります。薬の量が増えてしまうケースの中に、診察室で緊張して重症高血圧と誤認されるケースもあります。これを避けるためには、ご自宅での血圧値を記録されることが大切だと思います。また、本当に血圧が高い場合には、決して自己判断で降圧薬を中止するのではなく、ご担当の先生、もしくは高血圧専門医にご相談され、血圧異常が続く原因を精査することをお勧めいたします。甲状腺機能亢進症や原発性アルドステロン症などの腎不全以外の病気が隠れていることがあります。降圧薬の種類によっては、透析されやすい薬剤とそうでない薬剤がありますし、グレープフルーツと一緒に服用すると過度の血圧低下をきたす薬剤や、PD排液の混濁を起こす薬剤もあります。ご担当の先生や薬局にお尋ねいただくとよいでしょう。3種類のお薬が多すぎるかという点ですが、透析者の高血圧は一般に多剤併用となるケースが多いと考えられます。服用薬剤の数の問題よりも、家庭での血圧が充分に安定していることが最も大切です。

回答者
医療法人仁友会北彩都病院 腎臓内科 副院長 平山 智也 先生

医療法人仁友会北彩都病院

腎臓内科 副院長 平山 智也 先生

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