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患者の達人

2016年スマイル春号
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。

あきらめていた海外旅行に挑戦!
バンクーバーへの旅を楽しんできました

患者の達人

三宅 隆司さん(68歳)

PD歴:2年6ヵ月
岡山医療センター

昨年10月、PD患者さん向け「カナダ バンクーバー 6 日間」ツアーに参加された三宅さん。行く前は心配だったそうですが、いざ出発してからは奥様と共に充実した時間を過ごされたそうです。

急性膵炎をきっかけに病気が発覚、緊急血液透析からPDの導入へ

長年、岡山で高校の国語教師を務めてきた三宅さん。修学旅行の引率や海外に住む親戚宅の訪問などで、国内旅行はもちろん中国やアメリカ、ベトナムなど海外旅行の機会もたびたびあったそうです。定年後は奥様と国内のあちこちへ出かけ、「いずれはスイスあたりに行ってみよう」と海外旅行の計画も話し合っていました。

ところが、64歳の時、急性膵炎を発症。いったんは回復しましたが、翌年再発し、この時の検査で「コレステロール塞栓症」が発覚しました。腎機能も悪化していたため入院して緊急の血液透析(HD)を受け、医師から「退院後も透析が必要」と告げられます。「それまで透析について詳しいことは何も知らなかった」という三宅さんは、HDと腹膜透析(PD)のメリット・デメリットを聞き、奥様にも相談した結果、PDを選びました。「1日数回のバッグ交換さえすれば、後は自由に時間を使えると聞き、PDを選びました。バッグ交換をするのは不自由と言えば不自由ですが、今考えるとPDで正解でしたね」。

日帰りから泊まりの旅へと徐々に遠出 そして、海外へ

右から太田康介先生、三宅さん、後藤宜子看護師 右から太田康介先生、三宅さん、後藤宜子看護師

自宅でのPDを開始した後、半年ほどたった頃から、徐々に旅行も再開しました。PD導入後、最初の遠出は奥様と車で日帰りの温泉旅行へ。それ以降、車で国内の各地へ出かけるようになり、2014年には四国八十八カ所を巡り、岐阜県の奥飛騨へ泊まりがけの旅行にも行きました。

こうして、国内旅行を楽しむようになった三宅さんも「海外旅行はさすがに無理だろう」とあきらめていたそうですが、昨年の春、PD患者さん向けバンクーバーツアーの案内が目に留まりました。「行ってみようか」と奥様に話したところ、すぐに賛成。主治医の先生からもすんなりOKが出て、海外への旅が決定しました。

旅行当日、集合場所の成田空港にて、他の参加者の方々と一緒にバッグ交換を行い、バンクーバーに向けて出発。PD開始後初の海外旅行であるご自身に比べ、旅慣れた様子に見えた皆さんにも、このバッグ交換で一気に親近感が湧いたと振り返ります。バンクーバーでは、マーケットやフェリーで現地の文化や雰囲気に触れ、また、美しい街並みや近郊の自然をめぐる観光、ディナークルーズなど「非日常」を満喫しました。旅行4日目には、奥様と2人だけでの自由行動にも挑戦。「トイレ探しに困るやら、身振り手振りで昼食のホットドッグにやっとありつくやら」と苦労した末に口にしたホットドッグとコーヒーはとても美味しかったそうです。

旅行中、唯一のトラブルは、到着初日にホテルでバッグ交換を行おうとした時のことでした。S字フックをかける場所が見当たらず、現地ガイドさんにも一緒に探してもらうことに。結局、クローゼットの中にかけられるところを発見。いつもより低めの位置だったため、ご自身は床に座って注液をすることで解決しました。

こうして、PDでの初の海外旅行を楽しまれた三宅さんには、旅行中、もう一つ、印象に残ったことが。「ご夫婦での参加者では、特に奥様方の表情が輝いていました。奥様の主導で旅が実現したのかもしれませんね」。そんな三宅さんの奥様も帰り際、「次回も……」とつぶやかれたそうです。「今はまだ、バンクーバーの余韻に浸っていますが、時間がたてばまた旅に出かけたくなるでしょうね」。そう話す三宅さんの笑顔も輝いていました。

病院スタッフからのメッセージ

岡山医療センター 看護師 後藤 宜子さん

三宅さんは学校の先生をされていただけあって、物腰は柔らかいですが、ご自分の意見はきちんと話されるしっかりした方ですね。旅行がお好きなことは以前から知っていたので、バンクーバーのお話を聞いた時も「他の患者さんと交流する良い機会にもなるから」とお勧めしたのを覚えています。これからも楽しい旅行を続けられるようサポートしていきたいと思います。

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