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クローズup PDホスピタル

2019年スマイル冬号
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。

東京都

東京慈恵会医科大学附属第三病院

診断から腎代替療法まで
切れ目のない医療を提供

東京慈恵会医科大学附属第三病院は、1950年の開院以来、「病気を診ずして病人を診よ」という慈恵大学の建学の精神にのっとり、狛江市を中心とした医療圏を支えています。腎臓病治療は、腎臓・高血圧内科が担当。昨年(2018年)同院で透析を導入した患者さんは約70人、そのうち11人が腹膜透析(PD)を選択しました。現在、約35人のPD 患者さんが通院しています。

透析などの腎代替療法に進ませない治療に尽力

腎臓・高血圧内科スタッフの皆さん。前列右から5人目が宮崎先生、後列右から3人目が高橋先生 腎臓・高血圧内科スタッフの皆さん。前列右から5人目が宮崎先生、後列右から3人目が高橋先生

同院の腎臓・高血圧内科では、腎臓病をはじめ高血圧症や高尿酸血症、電解質異常などの疾患を中心に診療を行っています。腎臓病治療への取り組みについて、診療部長の宮崎陽一先生は「私たちの最終的な目標は、患者さんの腎機能の悪化を防ぐこと、すなわち、できるだけ病状の進行を抑える治療を行い、可能な限り透析などの腎代替療法が必要とならないようにすることです」と話します。それを実現するため、腎臓の組織検査である腎生検に力を入れ、検査結果を専門チームで検討した上で的確に診断し、最も適切な治療を提供しています。「難しい病気の患者さんに対しては、首都圏に4つある慈恵会医科大学附属病院の医師が合同で検討するなどして知恵を出し合い、適切な診断と治療を行うよう取り組んでいます」(宮崎先生)。

また同科では、地域の医療関係者との連携による腎臓病患者さんの支援も積極的に進めています。高橋大輔先生は「普段の診療はかかりつけ医の先生が行い、検査やデータチェックは当院で行うなど、かかりつけ医との"ふたりの主治医"制という形で医療連携を行っています」と説明します。連携に当たっては、年間1~2回地域の医師を集め、腎疾患医療連携の会を開催。"顔の見える"スムーズな連携を目指しています。

腎臓内科医による手術で管理のポイントを外さない

さらに、腎生検から保存期治療、腎代替療法の導入から管理まで、切れ目のないシームレスな診療体制が構築されていることも同科の特徴です。その典型的な例が、血液透析(HD)用のシャント手術やPD用のカテーテル挿入術などの手術実績。同院では、それらの手術を外科医ではなく、腎臓内科医が行っています。高橋先生は「腎臓内科医は、その患者さんを普段から診ているので、管理するポイントを考慮に入れ患者さんの状態・状況に応じた手術が行えます。腎臓専門医として、個々の患者さんにとって最適と思える場所にシャントをつくり、カテーテルを入れられる。これは、治療を適切に管理していく上で、非常に大きなメリットなのです」と話します。

患者さんに合った治療を適切な時期に

こうした取り組みは、適切な時期に腎代替療法を始められることにもつながっています。「腎代替療法の選択に当たっては、看護師とともに治療法について具体的で分かりやすく説明するように取り組んでいます。HD、PDどちらの手術も当科で行えるので、特定の治療に偏ることなく、患者さんと相談しながらその方に最適な治療を適切な時期に提供することができます。また、PDからHD、HDからPDへの変更や併用療法にもフレキシブルな対応ができ、治療の選択肢の広がりにもつながっています」(宮崎先生)。具体的で分かりやすい説明を心がけた結果、PDを選択する患者さんが増えたという同院。「PD診療においては、看護師が、細かい点に気を配った患者さんへの指導を行うなど、重要な役割を果たしてくれています。またPD患者さんが増えることは、院内全体でのPD診療スキルの向上にもつながっていると考えています」(高橋先生)。

最後に、高橋先生からは「医学的に多少PDによる治療が難しいと思われる方でも、社会的に患者さんにとってPDの方がメリットがあるのであれば、医学的な部分はわれわれ医師がカバーすればよいと思っています。患者さんが困ったときはいつでも対応するスタンスで治療に当たっています」、宮崎先生からは「腎代替療法の中でもPDは人生をより楽しむために、また仕事や趣味を続けたいなど患者さんの希望を実現するために、とても良い治療法だと考えています。今後、さらに積極的にPDを推進していきたいですね」とのメッセージをいただきました。

病院データ

東京慈恵会医科大学附属第三病院

東京慈恵会医科大学附属第三病院

  • 〒201-8601
  • 東京都狛江市和泉本町4-11-1
  • 電話(代表)03-3480-1151
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