1. 腹膜透析(PD)情報サイト トップ
  2. 快適な腹膜透析(PD)ライフのための情報誌「スマイル」
  3. クローズup PDホスピタル
  4. JA徳島厚生連 吉野川医療センター

クローズup PDホスピタル

2020年スマイル夏号
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。

徳島県

JA徳島厚生連 吉野川医療センター

顔の見える連携を推進し
PD患者さんをアシスト

2015年5月に新築移転した吉野川医療センターは徳島県の県央部に位置し、地域医療支援病院や災害拠点病院、研修指定病院など複数の公的指定を受けた急性期病院(290床)です。職員(604人)や常勤医師(44人)らの円滑な連携と協力により、吉野川市をはじめとした周辺地域住民の医療を担っています。同院で透析を新規に導入する患者数は年間約50人、現在は血液透析(HD)患者さん約200人、腹膜透析(PD)患者さん20人が通院しています。

PDは超高齢社会に不可欠な腎代替療法

腎センタースタッフの皆さん。前列左から角谷先生、佐々木先生、藤尾副師長、後列左から根岸さん、吉川さん、橋本さん、山中さん、豊田さん 腎センタースタッフの皆さん。前列左から角谷先生、佐々木先生、藤尾副師長、後列左から根岸さん、吉川さん、橋本さん、山中さん、豊田さん

同院におけるPD診療の歴史は長く、院長の橋本寛文先生は「26年前の赴任時にはHDの設備はなく、最初の1年間、末期腎不全の治療は全てPDで行っていました。その後、腎センターを立ち上げ、HDも導入できるようになり今に至っています。私自身、治験のころからPDに携わり、強い思い入れがある治療でもあります」と話します。

超高齢社会を迎え、在宅治療で行うPDの必要性はより高まっているといえます。泌尿器科診療部長の林秀樹先生は「PDは若い方には仕事ができるなどのメリットがありますが、高齢者にも有用な治療です。当院の周辺は県内でも高齢化率の高い地域であり、通院やHD治療自体が困難な患者さんも多く、PDはなくてはならない腎代替療法といえます。また、高齢患者さんではご自身だけでのPDが難しい場合もあり、さまざまな支援を受けながらPDを行う『アシストPD』も良い方法だと考えています」と語ります。

PD患者さんの支援には、地域での連携も欠かせません。「開業医や有床診療所、訪問看護ステーション、介護施設などと患者さんの入院やケアに関する連携を進めています。準備のために当院に来てもらったり、私たちが先方に伺ったりと、顔を見ながらやりとりすることで信頼が深まり、緊密な連携が行えるようになりました」と林先生は話します。

また、徳島県では「PDネットワーク」を構築し、PDの導入や合併症治療は基幹病院で、通常の診察は診療所や一般病院で行うなど、PD患者さんを連携してケアする取り組みが行われており、同院も基幹病院の1つとして参画しています。

腎臓病教室、家庭訪問などで患者さんを支援

慢性腎臓病の教育にも力を入れる同院では、2005年から腎臓病教室を毎月開催しており、腎代替療法の選択に当たってもこの教室が大切な役割を果たしています。「腎臓病教室では、患者さんの腎機能の状態に合わせて2つのプログラムを用意し、1つは腎臓病を悪化させないことを中心に、もう1つは腎代替療法の療法選択も含む内容で行っています。療法選択については、教室に参加いただいた後、個別に説明・相談する形で行い、必要に応じソーシャルワーカーと一緒に患者さんに最適な支援を行えるようにしています」と話すのは泌尿器科病棟看護師長の中野敦子さん。

また、PDを選択した方への支援として家庭訪問も行っています。泌尿器科病棟看護師の友竹彩賀さんは「退院前に病棟の看護師が患者さんのご自宅を訪問し、ベッドの位置、機材の置き場所などの環境を確認したり、清潔についてお話ししたりしています。実際の治療の場を見ながら質問にも回答できるというメリットがあります。また、退院後も1回は訪問して問題なく治療が行えているかを確認しています」と説明します。その他、24時間オンコール、PDの看護師外来など、安心してPDを継続してもらえるような体制を整えています。

PD治療は負担をかけず、
患者さんの生活の一部になれるように

このようにPD治療の普及に積極的に取り組む同院では、「PDを特別な治療にしてはいけない」として、看護師は誰でもPD治療に携われるよう、病院全体で認識を高める取り組みも行っています。

最後に、今後の展望やPD患者さんへのメッセージをお伺いしました。橋本先生は「アシストPDをさらに充実させ、地域に貢献していきたいですね」、林先生は「患者さんのニーズに合わせた治療を提供したいというのがモットーです。生活に合わせて自然にPDを行ってもらうために、必要な支援を提供できるようこれからも取り組んでいこうと思います」、中野さんは「元気で楽しく過ごしていただくことが私たちの活力になるので、元気な姿を見せてください」、友竹さんは「毎日行う治療なので、患者さんに負担をかけず生活の一部になれるように、導入指導を行っていきたいです」と話してくれました。

病院データ

JA徳島厚生連 吉野川医療センター

JA徳島厚生連 吉野川医療センター

  • 〒776-8511
  • 徳島県吉野川市鴨島町知恵島字西知恵島120
  • 電話(代表)0883-26-2222
ページトップ